幾原邦彦監督の新作アニメ「さらざんまい」のPVを考察してみた

2019年4月から放送予定のアニメ「さらざんまい」。

監督は「少女革命ウテナ」や「輪るピングドラム」、「ユリ熊嵐」で有名な幾原邦彦監督。

どの作品も一見しただけではわからないような難解な演出や、記号的なものをたくさん置いていくことで複雑な意味を持たせるといった映像づくりをしており、一言で言えばかなり独特な作風と言えるでしょう。

自分は幾原監督の独特な演出が好きで、今回のアニメ「さらざんまい」もとても楽しみなためPVを何度も見ています。

なぜPVを何度も見るのかという声もあるかもしれませんが、単純に何度見ても様々な考察ができて、見ていて飽きないのです。

今回はこの作品の概要や自分がPVを見ていて気になった部分などを書くことによって、この記事を見た方に少しでも「さらざんまい」の魅力を伝えることができればと思っています。

もうすでにあらすじを把握していてPVも視聴済みの方は「3:pvで気になったところ」の部分からこの記事をご覧ください。

それでは実際にこの作品を紹介していきたいと思います。

 

あらすじ

以下が公式サイトのあらすじ文の引用となっています。
公式サイトのURL:http://sarazanmai.com/

舞台は浅草。
中学2年生の矢逆一稀、久慈悠、陣内燕太の3人はある日、謎のカッパ型生命体“ケッピ”に出会い、
無理やり尻子玉を奪われカッパに変身させられてしまう。

『元の姿に戻りたければ“ある方法”でつながり、ゾンビの尻子玉を持ってこい』
ケッピにそう告げられる3人。少年たちはつながりあい、ゾンビの尻子玉を奪うことができるのか?!
同じ頃、新星玲央と阿久津真武が勤務する交番でも
何かが起ころうとしていたー。

カッパにゾンビに尻子玉と、よくわからない記号的要素がたくさんあります。
あらすじからいきなり幾原監督らしいですね(笑)

幾原監督の作品である「輪るピングドラム」でもペンギンを記号として用いたり、そこらに移っている何気ないものにすべて意味が考えられたりします。

今回の場合も、カッパやゾンビには記号的な意味があると考えられますが、現時点ではゾンビの映像は全く出てきてないので、ゾンビに関してはわかりません。

カッパに関してはPVにて様々なことを考察できる部分がありますので後述します。

 

現在公開されている映像

今回メインで取り上げるのは1~3の動画です。
できれば1~3のPVを視聴してから、この記事を見ることをおすすめいたします。

1:さらざんまい本PV

2:さらざんまい “つながるPV” 完全版

3:TVアニメ 『さらざんまい』「放課後カッパー」 リリックMV/吾妻サラwith少女式ヱリス

 

pvで気になったところ

カワウソのビル

1:世界の食器 川ウソ

「1:さらざんまい本PV」の1:03付近にて一瞬だけ「世界の食器 川ウソ」と書かれた看板が掲げられている建物が映っています。

建物の上には巨大なコックとその方に乗っている巨大なカワウソと思わしき動物の像があります。

この建物は実際に浅草にある「ニイミ洋食器店」をモチーフにしていると思われます。

実際に浅草にある建物には「世界の食器 ニイミ」という看板が掲げられ、建物の上にはカワウソこそいないものの、巨大なコックの像である「ジャンボコック」が鎮座しています。

2:カワウソの意味

PVではこの部分以外にもカワウソらしき動物が何回か映っています。

そしてカワウソのwikipedeaには気になる記述があります。
以下はカワウソのWikipediaの引用になります。

石川や高知県などでは河童の一種ともいわれ、カワウソと相撲をとったなどの話が伝わっている。北陸地方、紀州、四国などではカワウソ自体が河童の一種として妖怪視された。室町時代の国語辞典『下学集』には、河童について最古のものと見られる記述があり、「獺(かわうそ)老いて河童(かはらふ)に成る」と述べられている。

「下学集」によると、カワウソが老いるとカッパになるという伝承があるみたいです。

伝承上でこのような逸話があるので、カッパとカワウソはある意味で同じ存在ということを暗示するためにカワウソを登場させたと考えることができます。

カッパとカワウソが同じような存在であるということを意識してアニメを見ていくと、もしかしたら「さらざんまい」をスムーズに理解できるかもしれません。

 

三つ巴のマーク

1:三つ巴のマークとは?

三つ巴のマークとは以下のマークです。

 

2:三つ巴のマークが映っている部分

「1:さらざんまい本PV」の0:16頃、吾妻サラの後ろに様々なものが映っていますが、その中に三つ巴模様が描かれた太鼓がいくつか映っています。

さらには同じく本PVの0:49付近で、カワウソらしき生物が三つ巴の太鼓をたたいていたり1:06辺り警官の後ろの赤い扉らしきものに三つ巴のマークが映っています。

3:三つ巴のマークの意味

調べてみたところ、三つ巴の由来は水の渦の形からきているといった説や弓を使う際に手首につける鞆(とも)からきているなど諸説あり、実際はどの説が事実か不明です。

幾原監督があえて、三つ巴のマークを出しているので幾原監督独自の意味があるとも考えられますが、もしかしたら単に儀式で使われる太鼓によくある模様らしいので、深い意味がない可能性もあります。

意味があると考えると、みつどもえという言葉の意味として「勢力がほぼ同等の三者が入り乱れて争うこと」という意味があります。

「さらざんまい」の河童になってしまうのも3人なので、その3人が争ってしまうことを暗示しているのかもしれません。

 

謎の回っている白い生物は河童

「3:放課後カッパーのMV」の冒頭で謎の白い生物が回っています。

この白い生き物は「2:さらざんまい “つながるPV”」でも実写の映像が映っています。

調べてみると、この謎の生物の置物は合羽橋道具街にあるようです。

この謎の白い生物の正体は河童らしいです(よく見ると頭部が河童っぽい)。

河童道具街にはこのような白い河童が電灯や看板として大量に存在しています。

そして合羽橋道具街には、「かっぱ河太郎」の石碑があり、石碑に書いてある内容を要約すると、200年前の商人が採掘工事をカッパに手伝ってもらい、その河童を見たものは運を開けたというものです。

すごくざっくり説明したので詳しく知りたい方は自分で調べてみることをおすすめします。

この石碑の内容がさらざんまいの物語とかかわってくる可能性もあるかもしれません。

 

ピクトグラムのちょんまげ

「1:さらざんまい本PV」でたびたび登場するピクトグラム。

モブをピクトグラムで表すのは「輪るピングドラム」でも見られた演出ですが、今回の場合はよく見てみるとピクトグラムの髪形が江戸風になっています。

男性らしきピクトグラムはちょんまげのようになっており、女性らしきピクトグラムは日本髪のような髪形になっています。

この演出は明らかに何かしらの意図をもってやっていると思われます。

現時点では情報が不足しているため大した考察はできませんが、上述の合羽橋道具街の石碑のエピソードと何かしらかかわりがあるのかもしれません。

 

「ア」について

この作品の一番の謎ともいえる、ところどころに出てくる「ア」のマーク。

単純に「ア」が置いてある場所は昔ここに愛があったという解釈でもいいのかなとも思いましたが、実際に本編を見てみないと確定しないのでもどかしいですね。

「放課後カッパー」のMVの冒頭に白い河童が持っている「ア」をよく見てみると標識ではなく皿の形をしています。

タイトルの「さら」と関係のあるものなので、「ア」には一番重要な意味が含まれているのは間違いないでしょう。

「ア」に関しては現状では情報が不足しているためよくわかってないのが実情です。

 

まとめ

さらざんまいPVを見て気になったことまとめてみましたがいかがだったでしょうか?

正直今のところ、大した考察ができないので本編待ちと言ったところです。

しかし、PVだけでここまで考察したくなるアニメはすごいと思います。

幾原監督の作品はPVだけでなく本編でも様々な記号が入っており、考察がはかどりとても面白いです。

自分としてはパズル感覚で楽しめ、この辺りは個人的に「リズと青い鳥」や「RAW 少女のめざめ」と似たような面白さを感じます(ただ幾原監督のほうがより記号的だとは思います)。

さらに言うのであれば、ラジオ「ぷれざんまい」で幾原監督が言っていたように今回は人同士のつながりをメインテーマに据えた作品となっているそうです。

この辺りのテーマも個人的には刺さるので非常に楽しみです。

4月11日から放送する予定なのでよろしければ見てみるのはいかがでしょうか?

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